多くの親は子どもを褒めるときの言葉がけで大きな損をしています。
実は、いつも何気なく子供に言っている褒め言葉に一言プラスするだけで、まったく変わってくるんです。
ある言葉を加えるだけで子どもがやる気になったり、前向きになることができたらステキだと思いませんか?
それは決して難しいことではありません。
ちょっとしたコツをつかめば誰にでもできます。
この記事は小学生から中学生を想定して書いてあり、親子の様々な生活場面で役立つように具体的な褒め言葉を一覧にまとめています。
それだけじゃぁありません。
この方法は、未就学児などのお子さんから高校生、そして大人の社会における部下や恋人にだって応用ができますから、覚えていて損はないです。
今まで子供に言っていた褒め言葉に一言加えるだけで、子供が今よりも意欲的になり、勉強やスポーツなどいろいろなことに意欲的になります。
もちろん、一言でガラッと変わるような魔法の言葉ではありません。
でも、一言プラスすることを心がけている家庭と、何も考えていない家の子供では5年後、10年後に大きな違いが出ます!
読み進めていって
「あー、わかった! みんな○○の言葉を加えているんだ!」
と、気づいたあなたは相当意識の高い方です(^^)/
もちろん、わからなくてもまったく問題ありませんのでご安心ください。
では、さっそく理屈ではなく実際の褒め言葉の一覧をご覧ください。
そして、使えそうなほめ言葉がありましたらどうぞお使いください。
✔ お子さんが小学生なのか中学生なのか、また、何でも言うことを聞く素直な状態なのか、反抗期にさしかかっている時期なのかなどによって違いがあります。
✔ 実は、多用すると大きな落とし穴に入る恐れもあります。
これらについては、後半にお伝えしますので必ずお読みください。
一緒の生活の中で子どもに使う褒め言葉
子供のあいさつや返事などをほめる
- ○○がちゃんとあいさつしてくれるので、いつも気持ちがいいわね
- 笑顔がいいね、私までうれしくなるわ
- 子供がありがとう!と言ったら
○○のありがとうは爽やかだね、パパも真似しようかな - 子どもが「うん!」「ハイ!」とちゃんと返事をしたら
いい返事だね、とっても気持ちいいよ
子どもの元気をほめる
- 子どもが元気良くあいさつしてきたら(おはよう! ただいま!…)
元気良いね! ママまで元気をもらえるわ、ありがとう! - 子どもが元気良く返事をしたら(わかった! 了解!…)
元気いいねぇ、ママまで元気が出るわ - 元気の良い○○を見ていると、お父さんまで元気が出てくるな
お子さんのやさしさをほめる
- ありがとう! ほんとやさしいね、お母さんうれしいわ
- いやーっ、○○のやさしさは本物だね、いつも感心しているんだよ
- ○○がやさしい子に育ってくれてホントにうれしいよ
お子さんの成長が感じられたら
- この頃ずいぶん大人っぽくなったね、いいね!
- 最近たくましくなった気がするわ、頼もしいわ
- 最近、○○を見ているとすごく落ちついた感じがするの、ママうれしいわ
我が子の前向きな姿勢をほめる
- ○○はいつも明るいね、一緒にいるママまで気分が良くなるわ
- あなたの前向きな姿を見ると、見習わなくちゃっていつも思っているんだよ
- ○○は前向きなことが多いよね、落ち込んだような時になると思い出すんだ
毎日見ていて感じる根気強さをほめる
- あ、ありがとう! いつもネコちゃんのゲージの掃除をしてくれて、本当に助かるわ
- 忘れずにお風呂の掃除してくれてありがとう、感謝しているわ
- ○○って、小学生の頃からずーっと続けているんだよね、すごいなぁって思っているよ
- 最後までやり抜いたね!ホント意志が強くて感心するわ
- 根性あるね、あきらめずにがんばる○○を見ているとすごいなぁって思うんだ
何気ない子どもの生活習慣をほめる
- 早いね! 今朝みたいに自分で起きてくれると、助かるわ
- おはよう! 朝は忙しいので早起きしてもらうと助かるわ
- ○○の歯磨きってていねいだよね、いつも感心しているんだ
- ありがとう、脱いだ服をカゴにちゃんと入れてくれてうれしいわ
- お弁当、私なんかすぐ忘れちゃうけど、すぐに出してくれて助かるわ
その他の場面で子どもにかける褒め言葉
- 本を読んでいるのを見つけたら
読書かぁ、いいね、お父さんも読みたくなってきたぞ - パッと切り返されたら
頭の回転が速いねぇ、感心するわ - リビングなどを片づけてくれていたら
ありがとう、手が回らなかったから、助かるわ - 子どもが自分の部屋を掃除したら
きれいだねぇ、ママはこういうきれいなお部屋大好き - おしゃれしている子どもに気づいたら
いいね、その組み合わせ、○○にそんなセンスがあったなんてうれしいな - 何かをしている時の姿勢が良いことに気づいたら
背筋がピンと伸びていて気持ちいいね、ママも心がけようっと - 新しいことに取り組む姿を見たら
○○はいつもチャレンジャーだよね、その精神は私たちも見習わなくちゃね - 勇気ある行動を見たら
度胸あるね、いやーっ、とっても頼もしいよ - 一緒にいて楽しいなと感じたら
○○ちゃんって不思議だよね、一緒にいるだけで楽しいよ - 意外な面があることに気づいたら
へぇー、そうなんだ! 意外な一面が発見できてうれしいな - お子さんにユーモアのセンスを感じたら
○○ってユーモアのセンスあるよね、話していると楽しいよ - 子供のさりげない気遣いを感じたら
わかっていてもなかなかできないよね、○○はすごい!って思うよ
子どもの勉強やスポーツなどの取り組みをほめる言葉
子どもの努力をほめる
- がんばった!、すごいね! ママもがんばろうっと!
- 上手に書けたね、お父さんも○○のようにていねいに書くようにしようかな
- ホント努力家だよね、いつかその成果が出るのを楽しみにしているよ
- すごい! お母さんでもこんなに早くできないもの、頼もしいわね
- ○○は勉強家だね、その努力はきっと報われるよ、パパももっと仕事がんばろうかな
我が子の根気強さをほめる
- がんばったね、昨日よりもたくさんできたね、ママうれしいわ
- ナイス! 今回のテスト勉強毎日よく頑張ったね、とても頼もしいよ
- その根気強さにはホント感心するね
- たくさんの宿題よくできたね、長時間よくがんばったわ、すごいって思うよ
お子さんが学校から作品を持ち帰ったら(作品展を見に行ったら)
- すばらしい! この絵、すごくていねいに描かれていて、感激するよ
- 色づかいがいいね、こんな色の組み合わせ、パパだと思いつかないもん
- 力強いね、この思い切りの良さを見ると気持ちがスカッとするね
- センス抜群! よく思いついたね、感心するわ
- いいねぇ、大切にしまっておくね。
子どもの成長が感じられた時の褒め言葉
- すばらしい! この絵、すごくていねいに描かれていて、感激するよ
- 色づかいがいいね、こんな色の組み合わせ、パパだと思いつかないもん
- 力強いね、この思い切りの良さを見ると気持ちがスカッとするね
- センス抜群! よく思いついたね、感心するわ
- いいねぇ、大切にしまっておくね。
成績が上がった時の褒め言葉
「結果ではなく過程をほめよう」
こんな言葉に惑わされてせっかくの褒める機会を無くさないでくださいね。
だからといって、結果だけを見て褒めるのもダメですし、結果だけを見て叱るのは問題外ですが(>_<)
大丈夫! 努力の過程やがんばったプロセスにも注目していればOKです。
子どもががんばって手にした結果は心から喜び、褒めてやりましょう(^^)/
- おめでとう、これが今までの努力の成果だと思うと、ママ感激だわ
- グレイト! すばらしい成績だ、根気強い取り組みには感心したよ
- めっちゃすごいじゃん! ○○ちゃんの毎日の努力、すごいと思っているよ
大会やコンクールの入賞を褒める
先ほどの例と同じく、子どもが獲得した成果をほめましょう。
- いいぞ! 頑張ったね、○○の努力の成果だ、パパもうれしいよ
- すてき! この前の試合かっこよかったよ、苦しい練習に弱音をはかない○○はすごいと思う
- 優勝おめでとう! あんまりうれしくて思わずヤッター!って叫んじゃったよ
後半では、子どもが失敗した時など、褒め言葉を使いにくい場面での褒め方です。
そして、多用した場合のデメリットを防ぐ方法についても触れます。
子供に教えてもらうことで、結果的に子どもをほめる方法
子どもが中学生くらいになると成長を実感する場面が出てきます。
たとえば、パソコンやスマホなどにおいては、親よりも知識も豊富で操作も早かったりします。
そんな時に大きな損をしている親もいます。
例/パソコンを操作していて
子ども「ほら、こうやると簡単にできるよ!」
普通の親「そうだよね、そうすれば簡単だよね」
子ども「ほら、こうやると簡単にできるよ!」
ダメ親「フン、勉強もしないでそんなことばっかりやって!」
子ども「ほら、こうやると簡単にできるよ!」
賢い親「なるほど、すごいねぇ。また今度教えてちょうだいね」
※たとえ、親が知っていることでも、上手に子どもから教えてもらえる親はすごいですよ(^^)/
何を教えてもらったとき(教えてほしいとき)
- さすが! プロだね、また教えてくれるとうれしいな
- よく知っているなぁ、さすが! また教えてくれると助かるわ!
- すごいなぁ、これ、どうやるか教えてくれるとうれしいな
- すごいね、今度やり方のコツを教えてくれるとありがたいな
Youメッセージ + Iメッセージで褒めると効果が高まる
どんな言葉をプラスすれば効果が高まるのか、もうお気づきのことと思います。
そう、Iメッセージを付け加えているんです。
この中の○○はほんと、やさしい
→やさしいのは子供で、お母さんから見ればYouメッセージです。
お母さんうれしいわ
→うれしいのはお母さんで、お母さん自身ですからIメッセージです。
※なぜIメッセージを付け加えると良いのかは後ほどふれます。
でも、すべてのお子さんにIメッセージを加えればいいわけではありません(^^;)
お子さんの発達段階による違いを見ていきましょう。
幼い子~小学校低学年まではYouメッセージを多用しよう
幼い子には長い言葉かけは不向きですのでYouの部分を省略して…
- すごいなぁ
- やったね!
- いいぞ!
こういった短いフレーズの言葉かけの方が伝わりやすいことも多いでしょう。
小学校中学年から高学年、中学生にはIメッセージを加えよう
Youメッセージだけだと、場合によっては上から目線になってしまうことがあります。
幼い子どもの場合はまったく問題がないのですが、成長と共に逆効果になる場合もあります。
特に小学校高学年から中学生といった思春期のお子さんの場合、反抗期を見せるようなお子さんには反感さえ買ってしまうことさえあります。
そこで威力を発揮するのが、+Iメッセージ です。
この頃、毎日家庭学習をしていて立派だね! すごいなぁって思ってママうれしくなっちゃった
最初にお話した通り、この原則をイメージしていれば、多くの場面でも活用できます。
上司が部下に…
○○さん、がんばっているね
と言うよりは
○○さん、がんばっているね、私も励みになるよ
の方が上から目線にならずに気持ちが伝わりやすいです。
恋人の場合も同じです(^^)/
ネガティブな場面で子どもをほめる言葉
子どもが失敗したような時にはどうしても慰めの言葉になってしまいがちですが、褒めることだってできます。
その方が子どもを勇気づけられることも多いようですから多いに活用しましょう(^^)/
- 子どもが何か失敗したときに
失敗しちゃったね、でもよくチャレンジしたと感心しているんだ - 失敗して落ち込んでいる子どもに
悔しかっただろ、でもよく耐えたね、すごいと思っているよ - 落ち込んでいる子どもに
そんな時は大変だよね、私にできることがあったら教えてもらうと助かるわ - 叱った後に
ちゃんと聞いてくれてありがとう、これからに期待しているね - 反論してきたら
なるほど、○○が言うのももっともだ、パパももう一度考えてみるね - 反省する姿に接したら
正直に話してくれてありがとう、お父さんうれしいよ - 今後の決意を口にしたら
その決意はすばらしい! とっても頼もしいよ
Youメッセージ + Theyメッセージでほめる
Youメッセージにプラスする言葉がIメッセージだけだと、どうしても褒め方が単調になってしまいます。
それに、誰かが仕事などで家を空けることが多い場合は、家にいる人の褒め言葉が多くなりがちです。
そんなときは、第三者(Theyメッセージとしましたが、もっと良い表現があったら教えてください)に登場してもらいましょう。
- ○○ちゃん、最近は夜遅くまで勉強しているでしょ、パパもちゃんとわかっていて、すごいなぁって誉めていたわよ。
- 先日、お客さんが来たときにちゃんとあいさつしていたでしょ、その山田さんが、○○のことを礼儀正しいですねって喜んでいたわよ。
- いつも犬の散歩ありがとう、ワンちゃんもきっと喜んでいるよ。
Iメッセージの多用の危険性を回避する方法
最後になりましたが、まとめとしていちばん大切なことをお伝えします。
それはIメッセージをあまり連発すると大きな落とし穴に入ってしまう場合があるんです。
- パパが喜ぶんだったらもっとがんばろう
- ママがうれしそうにしていたからやり通そう
これくらいは励みに良いのですが…
- パパが喜ぶから、辛いけどがんばらなくちゃ
- ママの喜ぶ顔が見たいから、大変だけどもっとがんばろう
さらに…
- パパががっかりしないように、もっともっとやらなきゃ
- ママを悲しませたくないから、意地でもがんばるぞ
ここまで来ると、何が目的なのかわからなくなってしまいます。
実は、メッセージを送る目的は子どもを励まして意欲的にすることでしたよね。
だから、子どもに無理をさせて意欲を無くしてしまっては本末転倒になります。
そこでとても良い方法があります。
それは、褒められることを励みにがんばる から 自分の喜びを味わうためにがんばる ことへ転換していくことです。
これができれば、将来親元を離れて一人になっても頑張り続けることができます。
✔ お部屋、きれいになったわね、がんばった後ってスカッとして気持ちいいよね
✔ 優勝おめでとう! ずーっと頑張り続けた後の結果って何とも言えない感動があるよね
こんなふうに、自分自身の充実感、満足感、成就感、高揚感、こういった気持ちに気づくように言葉を足してあげるといいです。
それではまた!